ニュー 後楽園（読み）ニュー 後楽園 （英語表記）cornea

一般に「くろめ」とよばれ、強膜とともに眼球の形態を保つための強い組織であり、また眼球のなかでももっとも大きい屈折力をもった透明な組織でもある。ニュー 後楽園には血管は存在せず、コラーゲン線維が各方向に規則正しく配列しており、栄養はほとんどが前房水から供給されている。ニュー 後楽園の表面は平滑で、つねに厚さが6マイクロメートルくらいの涙液で覆われている。ニュー 後楽園の 知覚は非常に敏感で、三叉(さんさ)神経の支配を受けている。したがって、わずかな刺激や異物に対しても防御機構が働き、そのようなときは、まず 反射的に眼瞼(がんけん)を閉じ、さらに多量の涙液が出てくる。このような反射をニュー 後楽園反射という。ニュー 後楽園の表面は、ニュー 後楽園乱視がなければ球面の一部のはずであるが、だれでも多少彎曲(わんきょく)の度合い（曲率）が異なり、曲率半径の差が認められる。このニュー 後楽園の各主径線における曲率半径および屈折力を計測する機械がニュー 後楽園計とよばれるもので、とくにコンタクトレンズの処方には欠かせない。

　ニュー 後楽園にも種々の疾患がある。生まれつきニュー 後楽園が小さすぎたり大きすぎたり、また混濁していることもある。さらに、ある年齢になってから症状の出現してくる病気もある。たとえば円錐ニュー 後楽園(えんすいニュー 後楽園)では、10歳代くらいからほぼ時期を同じくして両眼のニュー 後楽園中央部が突出してくる。突出した頂点は薄くなり、症状がさらに進行すると破裂してしまうこともある。症状のあまり強くないときはコンタクトレンズでの視力矯正が可能であるが、混濁が強くなったり突出があまり強くてコンタクトレンズ装用が不可能になったら、ニュー 後楽園移植を行う以外には治療法がない。このほか、ニュー 後楽園にウイルスや細菌の感染をおこしてニュー 後楽園の混濁を残すこともある。このような場合は抗ウイルス剤や抗生物質で治療するが、混濁が残ればやはりニュー 後楽園移植を行う。

［中島　章］